予防歯科の受け方について
予防歯科とは、虫歯や歯周病など、口腔トラブルを未然に防ぐことに特化した治療です。長く健康な歯を維持するためには欠かせない取り組みといえます。
本コラムでは、予防歯科の受診の仕方と、なぜ予防が大切であるのかを解説します。特に「虫歯や歯周病を避けたい」と考えている方や、「健康な口元を長く保ちたい」と考えている方は、ぜひ参考にしてください。
予防歯科の受診方法と治療内容
虫歯や歯周病などの予防を目的とした治療を行いたい場合は、予防歯科の取り扱いがある歯科医院を探す必要があります。以下では受診方法や初診の流れ、治療法について解説します。まず、予防歯科の多くは事前予約制となっているため、希望する日時に空きがあるのかを確認しましょう。
次に、診察前にご自身の口腔内の状態や、気になることを問診票に記載します。その結果を元に、虫歯や歯周病の有無をレントゲンなどの機器を用いて診断します。もし虫歯や歯周病が発見された場合は、治療を行ったのち予防治療を行う流れとなるでしょう。
健康な歯を維持するために予防歯科は重要
日本においては、多くの方が歯の痛みや歯茎からの出血など、症状が現れてから歯科医院を訪れる傾向にあります。しかし、スウェーデンを代表とする「予防歯科先進国」では、口腔内の健康問題が発生する前に、予防的な治療を行うのが一般的です。スウェーデンでは、国の健康政策や、教育プログラムが予防歯科の推進に大きく寄与しているのです。この違いが、長期的な健康成果にも影響しています。実際、80歳時点での残存歯数の平均を見ると、日本は約17本であるのに対し、スウェーデンでは25本という結果となっています。この差は単に健康保険制度の違いだけでなく、予防歯科への取り組みの深さを示すものといえるでしょう。
予防歯科では、歯垢や歯石の除去といったメンテナンス(PMTC)、フッ素塗布、そして正しいブラッシング方法の指導などが行われます。これらの取り組みは、日常生活でのセルフケアの効果を向上させる役割も果たしています。日本でも予防歯科の考え方を取り入れることは、年齢を重ねても自分の歯を健康に保ちたいという希望を実現するために大切です。歯の健康は、全身の健康にも密接に関連しており、「健康寿命」すなわち問題なく日常生活を送ることができる期間の延長にも寄与すると考えられます。
西村歯科では、患者さまと一生お付き合いできる歯科を目指しています。高齢者の方やお体が不自由な方でも治療が提供できるように、訪問歯科診察も行っていますので、気軽にご利用ください。
- Q1:予防歯科で行われる治療は保険適用になりますか?
- A1:2020年の歯科診療報酬改定により、歯周病重症化予防の推進が掲げられ、予防的な治療も保険適用になりました。しかし、「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所」の認定を受けていない歯科医院では、一部の治療が自由診療になる場合もあります。
- Q2:予防歯科の定期通院の目安はどれくらいですか?
- A2:予防歯科では、3ヶ月〜4ヶ月に一度を目安に定期通院することが推奨されています。