歯科コラム

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ホワイトニングの後はどんな食事をしたらいいの?

ホワイトニング直後の30分~1時間は特に着色しやすいため、飲食を控えるのが推奨されます。その後も最大48時間は食事に気をつける必要がありますが、何を食べればよいか迷う方もいらっしゃるでしょう。

本コラムでは、ホワイトニングの後に避けるべき食品解説します。最後までお読みいただければ、ホワイトニング後の歯の着色を防ぎ、効果が持ちする可能性が高まります。ぜひご覧ください。

オフィスホワイトニングとホームホワイトニングでは着色しやすい時間が異なる

ホワイトニング直後の30分~1時間は飲食を控える必要があります。その後も、オフィスホワイトニングは24~48時間、ホームホワイトニングでは2時間程度、食事に注意しましょう。

ホワイトニングによって歯の表面のペリクルと呼ばれる膜が剥がれ、着色しやすい状態になるためです。ペリクルの自然回復には、24~48時間かかるといわれています。

そのため、より強い薬剤を使うオフィスホワイトニングの場合、24時間程度は食事の選び方に注意が必要です。しっかり着色予防をしたい場合、48時間は着色しにくい食事を心がけましょう。

ホームホワイトニングの場合、マウスピースの装着中は可能な限り着色しやすい飲食を避けるのが理想です。特にマウスピースを外した後の2時間程度は着色しやすいため、食事に考慮が必要です。

ホワイトニングの種類と特徴は以下で解説しています。

ホワイトニングの種類とそれぞれの特徴

ホワイトニング後に避けたい食品リスト

ホワイトニング後に避けるべき食品は、大きくは「色の濃い食品」「イソフラボンを含む食品」「酸性度の高い食品」の3つに分類できます。具体的には以下の通りです。

<色の濃い食品>

  • カレー
  • 醤油を使った料理
  • ケチャップやトマトソース
  • 味噌料理
  • チョコレート
  • ブルーベリー、ラズベリーなどのベリー類
  • 緑黄色野菜
  • コーヒー
  • 紅茶
  • 緑茶
  • ココア
  • 赤ワイン

<イソフラボンを含む食品>

  • 豆腐
  • 納豆
  • その他の大豆製品

<酸性度の高い食品>

  • レモンなどの柑橘類
  • わさび
  • からし
  • マスタード
  • 梅干し
  • 炭酸飲料
  • スポーツドリンク
  • 乳酸菌飲料
  • ヨーグルトドリンク
  • アルコール

避けるべき食品は「色の濃いもの・刺激のあるもの・豆乳・ヨーグルト」と覚えておくと概ねカバーできます。

豆乳は乳白色のため、避けなくてもよいと考える方も多いかもしれませんが、豆乳に含まれるイソフラボンには着色を促す効果があるため、口に入れるのは避けるのが無難です。

また、酸性度の高い食品はペリクルの回復を遅らせるため摂取を控えましょう。ヨーグルトにも酸性のものがあるため、注意が必要です。

ホワイトニング後におすすめのメニュー

ホワイトニング後に食べても着色しにくいメニュー例を紹介します。

<朝食>

  • ふりかけご飯(梅干しは避ける)
  • おかゆ
  • 食パンとバター(ジャムは避ける)
  • クロワッサンや塩パン
  • ゆで卵
  • バナナ
  • 牛乳または水

<昼食>

  • ラーメン(塩・豚骨・鶏白湯)
  • ペペロンチーノまたはカルボナーラ
  • うどん
  • 塩焼きそば
  • サラダ(酢を使ったドレッシングは避ける)
  • 麦茶または水

<間食>

  • パンケーキ(チョコレートソースは避ける)
  • パンナコッタ
  • ナッツ

<夕食>

  • 白身魚の塩焼き
  • グラタン
  • おろしハンバーグ(塩コショウで味付け)
  • 塩味の焼き鳥・唐揚げ・エビフライ
  • 白ワイン(少量)または水
  • お吸い物(洋食ならビシソワーズ)

歯の着色を防ぐためのポイント

ホワイトニング後、食事する際に以下の4つのポイントを意識すると着色予防につながります。

  • 食事の前に水分を摂る
  • 食事中はこまめに水を飲む
  • 色の濃い飲み物はストローを使う
  • 食後はすぐに歯をみがく

歯の表面が乾燥すると着色しやすくなります。食品を口にする前に水を飲み、歯の表面を湿らせましょう。

また、歯の黄ばみなどの着色汚れはステインが原因の1つです。ステインは、食品に含まれているポリフェノールなどが唾液中のタンパク質と結合して作られます。

濃い色の食品を口にした際はなるべく早めに口をゆすぐと、ステインが作られにくくなります。食事中もこまめに水を飲むと効果的です。色の濃い飲み物はストローを使ったり、食後すぐに歯をみがいたりするのも着色予防につながります。

ホワイトニング効果を長く維持する3つのコツ

ホワイトニングを長持ちさせるには、丁寧な歯みがきと定期的な歯科医院でのクリーニングが欠かせません。また、定期的なホワイトニングも必要不可欠です。

食後の丁寧な歯みがき

食後は可能な限り早く歯をみがき、着色を予防しましょう。

ホワイトニング用の歯みがき粉を使用して、可能であれば毎食後、丁寧に歯みがきをしてください。食後の歯みがきは、食品の色素が歯に染みこむのを防ぐ効果が見込めます。

定期的な歯科医院でのクリーニング

歯科医院でのクリーニングは、セルフケアでは落とせない汚れも落とせるため、必ず受けましょう。汚れや着色がある場合、歯科衛生士から指導されるため、歯みがきの仕方を見直したり、ケアに対する意識を高めたりする効果も期待できます。

また、口腔内の異変にいち早く気付けるため、虫歯や歯周病などの早期発見・早期治療によって歯の健康維持にもつながります。

タッチアップ

一度ホワイトニングをした歯を再度ホワイトニングするのを「タッチアップ」と呼び、定期的に取り入れると、歯の白さが維持しやすくなります。

白い美しい歯を長く維持したい場合、年に1~2回のタッチアップを受けるのが最も効果的です。

一方、ホワイトニングの効果はずっと続くものではなく、持続期間にも個人差がある点は考慮が必要です。かかりつけの歯科医師と相談しながら、それぞれのタイミングでタッチアップを受けるのがよいでしょう。

Q1:ホワイトニングの効果はどのくらい持続しますか?
A1:一般的に、歯科医院で行うオフィスホワイトニングで3~6か月、ホームホワイトニングで半年~1年程度が目安とされています。オフィスホワイトニングはホワイトニング効果は高いものの、効果の持続期間はホームホワイトニングに劣る傾向にあります。
Q2:食事や歯のケア以外で気をつけることはありますか?
A2:ホワイトニング効果をなるべく長く維持したい場合、喫煙は控えた方がよいでしょう。タバコのヤニが付着して歯が黄ばむためです。ホワイトニングを機に禁煙をおすすめいたします。
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