歯に違和感を覚えたら放置は禁物です
歯が痛いと、おいしい食事を味わうことが出来なくなりますし、旅行や娯楽も痛みで気が散り、楽しめなくなります。このようなトラブルが起こらないようにするためには日頃のケアが重要ですが、少しでも違和感があれば、放置せずに歯科医院で診てもらいましょう。
そもそも歯のトラブルは何が原因で起こるのでしょうか。むし歯以外にも歯が痛む症状はあります。歯の痛みで困ることのないように、原因を知って
予防のための対策を取っておきましょう。
むし歯の痛み
冷たいものがしみる場合は、小さいむし歯ができている可能性があります。また、熱いものや甘いものがしみるようになると、大きなむし歯が考えられます。さらに神経にまでむし歯が達している場合は熱が神経に届くことにより、痛みを感じている状態です。
この場合では、何もしていなくてもズキズキと痛みが走ることがあります。歯の根に炎症が起きていると、食べ物を噛んだ時にも痛みを感じます。重度の場合、
歯の神経の治療や抜歯に至るケースもあるため、早めに治療を受けましょう。
知覚過敏
エナメル質の内側にある象牙質がむき出しになることで、様々な感覚が神経に伝達し、痛みを感じるのが知覚過敏です。冷たいものや熱いもの、甘いものや風を感じると一時的にしみます。原因としては、歯ぎしり、食いしばり、力強いブラッシングなどが考えられます。知覚過敏の症状が気になる方は、歯科医院でご相談ください。
歯周病の痛み
歯垢の蓄積により、歯周病原細菌が歯肉に炎症を起こし、歯周組織を破壊していくのが歯周病です。むし歯のように、急性の痛みは感じにくいのですが、進行してくると噛んだ時に痛みを感じることがあります。プラークコントロールが不充分なことで起こるため、ケアが行き届きにくい親知らずにも歯周病が見られることがよくあります。
重症なむし歯の治療(根管治療)
重症なむし歯の治療の中でも、歯の根っこの治療(根管治療)は通院回数や時間が掛かります。歯の神経の管は細くて入り組んでいるので、きれいに消毒をするのに時間が掛かるからです。
特に、奥歯(臼歯部)は根っこが3~4本あり、細くカーブしていたり、入り組んで複雑な形をしていたりする為、消毒に回数が掛かってしまいます。消毒が完了してから、歯の根っこの空洞をふさぎ、根管治療が終了します。その後、型取りや被せ物などの処置となりますので、軽度のむし歯治療と比べて通院回数が増えます。
むし歯は甘いものが好きな弱い歯に発生します
むし歯の原因の一つはミュータンス菌と呼ばれる口腔細菌です。ミュータンス菌には酸を作る働きがあり、この酸には歯のカルシウムを溶かす力があります。そして
溶かされた歯には穴が開いてしまいますが、この状態がむし歯です。
むし歯を防ぐには「適切なケア・強い歯質・再石灰化」が鍵となってきます。再石灰化とは、溶けた歯の成分を修復する作用で、唾液やフッ素がその役割を担っています。
食後に何も食べない時間をつくることで、その間に再石灰化しますが、食事や間食が多いと、この時間が少ないため、むし歯リスクが高まってきます。フッ素は溶けたエナメル質の修復、歯質を強化するなど、むし歯の発生を防ぐ効果があります。
歯科医師より
むし歯は一度、進行してしまうと自然に治るということはありません。早めの処置が必要不可欠です。むし歯のメカニズムを知って、日頃から予防の意識を持ちましょう。
むし歯治療の流れ
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初診
これから治療をさせていただくにあたって、問診票にご記入いただきます。歯科医師への質問や相談などがありましたら、問診票に詳しくご記入いただくとスムーズに治療を受けられます。
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カウンセリング
歯の治療を行う前に、問診票をもとに必要なお話をさせていただきます。今後の治療の流れを説明させて頂きますので、不安なことや疑問点をお気軽にご相談ください。また、ご希望の方は治療の計画もお知らせします。
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検査
必要に応じて、レントゲンを撮影します。当院ではデジタルのレントゲン撮影装置を導入しています。被爆量が従来のものに比べて1/10と非常に少なく安心です。また現像操作の必要がない為、お待たせすることがなく、ユニットに設置されているモニター上でレントゲン像をその場でご覧いただけます。
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治療開始
初期むし歯の治療の流れ
- カウンセリングおよび検査を行い、必要に応じて麻酔を行います。
- 必要最小限に歯を削ります。
- 削ったところの型を取って、むし歯の部分の修復をします。
重症なむし歯の治療の流れ
- カウンセリングおよび検査を行い、必要に応じて麻酔を行います。
- 歯の根の治療が必要な場合、2~3回は根の治療で通院していただくことになります。(患者様の症状による)
- 必要最小限に歯を削ります。
- 削ったところの型を取って、むし歯の部分の修復をします。
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治療終了
正しい歯磨きの方法の指導、歯のクリーニングもさせていただきます。
歯科衛生士より
むし歯は治療後のケアも大切です。また痛い思いをしないためにも、ホームケアの方法についてご説明させてくださいね!
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定期健診のお知らせ
3~6ヶ月後に定期健診のお知らせのハガキをお送りします。むし歯がなくてもクリーニングなど定期的な歯の検査・メンテナンスをすることで予防することができ、早期発見にもつながります。