歯が抜けたら、
放置せずに治療を
歯を失ってしまった場合、その個所を補う治療が必要となります。「1本くらいなくても他の歯で噛めば平気」と思われるかもしれませんが、時間が経つと隣の歯が倒れこんできたり、噛み合わせの歯が伸びてくるなど、歯並びが乱れ始めることがあります。そうならないように、正しい機能を損なわないための義歯治療が必要となるわけです。
入れ歯は型取りや調整など、丁寧な治療過程が必要となります。経験豊富な歯科医師と熟練の歯科技工士の連携により、精密な入れ歯を製作します。
当院の入れ歯治療
POINT1 緻密な型取り
歯の補綴治療には印象採得(型取り)がとても重要です。入れ歯の場合でも、型取りを緻密に行うことで、長く使う入れ歯の使用感が大きく変わってきます。当院では、患者様ごとに専用の型枠を製作し、より精密な型取りを行います。
POINT2 調整用入れ歯の製作(自費)
入れ歯製作の過程では、まず「調整用入れ歯」という治療用の入れ歯を製作します。実際にその調整用入れ歯を使っていただきながら、本番の入れ歯の型をとります。すぐに本番用の入れ歯を作るのではなく、調整用の入れ歯を作ることで、長く使っていただくための調整が事前にできます。
入れ歯の種類
部分入れ歯(保険適応)
残っている歯にクラスプという金具をかけて安定させる部分入れ歯です。安価な一方、噛む力が弱く装着感に違和感を覚えることもあります。定期的な調整でズレを解消する必要があります。
ノンクラスプデンチャー(自費)
プラスチック樹脂の弾性を利用して装着するため、歯に固定するためのクラスプを必要としません。そのため目立ちにくく審美性に優れています。また金具を使用しない分、薄くて軽く、違和感を軽減できます。
総入れ歯(保険適応)
プラスチック(レジン)製の素材で製作します。保険適応なので費用を抑えられるというメリットがあります。しかし、一定の厚みがあるため違和感があり、プラスチックの面積が広がるため、食べ物の味や温度が分かりづらいというデメリットがあります。
金属床義歯(自費)
コバルトクロムや金合金などの金属で製作します。高い強度によって床を薄く製作でき、熱が伝わりやすいため、食べ物の温冷を感じやすいのが特徴です。また薄い素材のため、発音も比較的滑らかにできます。
入れ歯治療の流れ
当院での入れ歯治療の流れについてご説明します。
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現在使用中の入れ歯の調整
既に入れ歯をお持ちの方は、新しい入れ歯を作る前に、現在使用中の入れ歯の不具合をチェックし、できるだけ調整致します。入れ歯が完成するまで、大抵は3週間~1か月以上かかりますので、その間に今お使いの入れ歯をより快適に使用できるよう調整します。
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むし歯や歯周病の治療
入れ歯の支えとなる他の歯の役割は非常に大切です。残っている歯のむし歯や歯周病治療をしっかり行うことも、入れ歯治療の中で重要な部分です。そのまま入れ歯を作ってしまうと、歯や歯茎にとってダメージが大きくなります。
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印象採得(1回目)
お口の中を既製の枠で型取りし、1本1本の歯の向きや状態、顎の形状などが分かるような模型を製作します。この模型を使って、各個人の専用の型枠を作ります。
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精密な印象採得(2回目)
1人1人のお口の形に合わせた型枠を使って、最終的な型を採っていきます。入れ歯はサイズがピッタリ合わないと、不安定になりやすい特徴があります。そのため、お口の型をいかに正確に採るかが重要となります。
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噛み合わせの決定及びチェック
上顎・下顎の前後左右の位置や高さを決めていきます。これによって噛み合わせを決めます。噛み合わせは入れ歯治療の中で最も重要な段階と言えるでしょう。噛み合わせが悪い入れ歯は、さまざまな不具合を生じさせてしまいます。
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人工歯を並べて、噛み合わせと歯並びをチェック
歯肉に見立てた赤いロウの上に人工歯を並べ、噛み合わせと歯並びをチェックしていきます。
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入れ歯が完成
実際に付けて頂き、違和感のないように調整していきます。入れ歯の使い方やお手入れ方法もご説明します。